本ページはプロモーションが含まれる場合があります。記載コマンドは自己責任で実施してください。検証環境での事前テストを強く推奨します。
【先に結論+OOB接続】Mgmt-intf(管理VRF)でイメージ取得→IOS-XEアップグレード
ポイント: Catalyst 8200 のマネジメントポートは既定で VRF Mgmt-intf
です。まずはこのVRFで疎通(IP/DNS/経路)を通し、コピー系の「ソースIF指定」を入れてイメージを取得→install実行が安全です。
0) Mgmt-intf(管理VRF)の疎通を通す
以下は例です。GigabitEthernet0/0/0
は実機の管理ポート名に置き換えてください(show ip interface brief
で確認)。
! VRFの存在確認(Mgmt-intf が見えるはず)
show vrf | i Mgmt-intf
! 管理IFにIPを設定(※機種によりIF名は異なる)
conf t
interface GigabitEthernet0/0/0
description OOB-MGMT
ip address 192.0.2.2 255.255.255.0
no shutdown
exit
! 管理VRF用のデフォルトルート
ip route vrf Mgmt-intf 0.0.0.0 0.0.0.0 192.0.2.1
! (任意)DNSを管理VRFで使う場合
ip name-server vrf Mgmt-intf 8.8.8.8
ip domain-lookup
! 疎通確認(VRF/送信元IFを明示)
ping vrf Mgmt-intf 8.8.8.8 source GigabitEthernet0/0/0
1) イメージの取得(VRFを意識)
SCPで“装置から取りに行く”場合(推奨)。SSHベースなので経路・DNSが通っていれば安定します。
! SSHクライアントの送信元IFを管理IFに固定
conf t
ip ssh source-interface GigabitEthernet0/0/0
end
! SCPでbootflashへコピー(ユーザ/サーバは環境に合わせて)
copy scp://user@10.0.0.10/c8k_iosxe.17.xx.yy.SPA.bin bootflash:
! 取得後、整合性確認(MD5はCisco公開値で照合)
verify /md5 bootflash:c8k_iosxe.17.xx.yy.SPA.bin <MD5値>
TFTP/FTPを使う場合は、VRF指定ができないコマンドがあるため、ip tftp/ftp source-interface
で送信元を管理IFに固定します。
conf t
ip tftp source-interface GigabitEthernet0/0/0
ip ftp source-interface GigabitEthernet0/0/0
end
copy tftp://10.0.0.10/c8k_iosxe.17.xx.yy.SPA.bin bootflash:
HTTP/HTTPSで取得したい場合は、HTTPクライアントのソースIFを指定すると安定します(環境によりSCP推奨)。
conf t
ip http client source-interface GigabitEthernet0/0/0
end
copy https://server/images/c8k_iosxe.17.xx.yy.SPA.bin bootflash:
外部PCから装置へプッシュする場合は、装置側でSCPサーバ機能を有効化しておくと便利です(管理VRF経路が必要)。
conf t
ip scp server enable
end
! WinSCP等で装置の管理IPへSCP接続し、bootflash:へアップロード
2) インストール(installモード)
イメージ取得後は通常どおり install
コマンドで実施します(ワンステップ or 3ステップ)。
! ワンステップ(一括)
enable
install add file bootflash:c8k_iosxe.17.xx.yy.SPA.bin activate commit
! ─ または ─ 3ステップ(段階制御)
enable
install add file bootflash:c8k_iosxe.17.xx.yy.SPA.bin
show install summary
install activate ! <= ここでリロード
install commit ! <= 永続化(忘れると再起動で戻る)
3) 起動後の確認とクリーンアップ
show install summary
show version
install remove inactive ! ロールバック不要を確認してから実行
よくあるハマり
- VRF無しでコピーを実行: 送信元IFがグローバルVRF側になり到達不能。ソースIF固定やVRF経路/ DNSを見直す。
- コミット忘れ: 再起動で旧版に戻る。
install commit
必須。 - ROMMON要件未達: 目的版のリリースノートを参照し、必要なら推奨経路(中継バージョン)を経由。
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